ホセ・ムヒカ元大統領の言葉はデザイナー視点?! | らおの気づき

4月の上旬にウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領が来日され、いろいろなメディアで取り上げられ、オンエアされていました。

私は勉強不足で、ホセ・ムヒカ氏のことはまったく知らなかったです。 浅草、広島、大阪新世界とそれぞれの場所を歩かれ食事をする姿をメディアが取り上げ、放送されている姿を拝見していました。
街を歩いている人と気さくに写真を撮ったり、手を振ったりして、失礼ながらも身近にいるおじいさんのようなほんわかしたイメージを抱いていました。
政治家って、本来はみんなが選んだ代表ですから、こうあるべきかもしれません。だってこうやって間口を広げていると意見が吸収しやすいものですね。

ムヒカ氏のひとつひとつの言葉は力強いのですが、そんなイメージと違って、笑顔のすてきな方でした。

そんなムヒカさんの数々の言葉を知って、今までと違った視点で社会を見られていたので、ブログにまとめてみました。

 

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浅草の仲見世通りを歩かれるムヒカ元大統領が感じられたこと。神社は神様をお参りする場所なのに、お店がいっぱいあって、モノをどうして買うのか?と言われていました。

私は、神社の前の出店などは小さい頃から楽しんでいたので、当たり前と思っていました。ムヒカ元大統領は、モノを買うこと自体の行為が悪のような言い方をされたので、意外に感じていました。

今まで資本主義を批判する人はいたものの「消費」という行為自体を批判された話しを聞いたことはあまりありませんでした。

●私は消費主義を敵視しています。現在の超消費主義のお陰で、私たちは肝心なことを忘れてしまい、人類の幸福とはほとんど関係のないことに、人としての能力を無駄使いしているのです。
●人間のもっとも大事なものが「生きる時間」だとしたら、この消費主義社会は、そのもっとも大事なものを奪っているのですよ。
●スーツケースはいつも軽めで必要なものだけ。物を持つことで人生を複雑にするより、私には、好きなことができる自由な時間の方が大切です。
(「ホセ・ムヒカの言葉」 双葉社 佐藤美由紀著より引用)

ということをお話しされています。

この社会を楽しく生きていく中で

「消費=生活が楽しくなる / 改善される」

だからモノを買えばいいよ。だからお金が存在する。
生活を楽しくしたいからシャカリキになって働く。

私は、会社のスタッフにもワークシフトバランスについて、以前はよく話していたのですが・・・

仕事もお金を得るのに大切なのですが、自分の時間を大切にしよう!!

ということです。
反面、私自身反省もしているのです。
そんな個人の能力に応じた対価を渡せていないなぁー!! ってことです。

そこには資本主義のシステムがあって、あいみつやら、この仕事したかったらこの値段でという指値・・・そんなことも利益確保という部分で十分でなかった。だから安売りはやめようと・・・

安売りは、大手に任せて・・・でも大手ほど、看板で利益を確保している経済システム。

ムヒカ元大統領も、エクスマセミナーで藤村先生がお話しされているように、最近では資本主義の社会の中で、一握りの人に富が集中して貧富の差がどんどん拡大し、そんな経済環境に不満を持っている人が多い。

不況というのは、やはり自己防衛的な面もあるわけです。
でもムヒカ元大統領も藤村先生も、そんな社会的な環境の話しじゃなくて・・・

「消費」のあり方自体にメスを入れられている。

先日、会社ブログで「マーケティング発想とデザイン発想」のお話しをさせていただきました。モノの見方の話しです。

メーカーは、この消費社会を続けるために商品を改善してより良い商品を社会に参入させてきます。ただそれが本当に必要なのか? しっかり見極めなければ・・・
そんな商品を買いたいから・・・

働いて、対価を手にして、商品を購入しする。

資本主義社会って、簡単に言えば、そんなお金の流れで成り立っているもの。
最近ニュースになって、驚いていますが三菱自動車の性能偽装の問題・・・そんな偽装までして、自動車を売らなければならないか? 若者の車離れもあるでしょう。
でもその根本は、何なのか? やはり考えなければならないなぁー!! って思います。

ムヒカ元大統領の言われた

「貧乏なひととは、少ししかものを持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらあっても満足しない人のことだ」

育たれた環境もあると思いますが、メディアは資本主義の後の世界を創造するような報道をしていった方がありがたいなぁーって感じます。

藤村先生の言葉で

「モノやサービスは、つながりの経済の中で、今後、消費されていく」

そんな今までと違った観点から光を当てて、これからを考えていく時代に入っているんじゃないかなぁー!!
って、最近、よく考えさせられます。