育てていくものではなく、育っていくもの

こんにちは~♪♪♪
アンディーンノア社長 伊藤です。

今日は、大阪産業創造館で行われた

「逆境経営」
~山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法~
旭酒造・桜井社長

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のセミナーに参加してきました。
「獺祭」と言えば、現在、なかなか手に入らない美味しいお酒ですが、そんな「獺祭」も苦労して編み出されたお酒であることをセミナーでお聞きしました。
桜井社長が、お父さんである前社長から会社を引き継いだときは、売上が前年比85%、最盛期と比べると売上も1/3に落ち込んだ酒蔵だったそうです。なので、市場の負け組からのスタートとのことでした。
業界的にも、日本酒市場は、40年間に売上が、1/3くらいの市場に縮んでいる中、現在、旭酒造さんは、伸び続けていると言うことでした。
この話を聞いていて、やはり先日のBLOGの話ではありませんが、「ピンチはチャンスなんだ」と言うことが確信出来ました。
ピンチを何も手をつけず、放置していれば、ピンチのままですが、工夫したり、アクションを起こせば、チャンスに切り替えられるとお話しを聞きながら感じました。

伸びてきた理由として・・・
1.山奥の過疎地だから
2.県内で米が入らない
3.杜氏がすぐれていなかったから
4.杜氏にFA宣言されたから

「え?」って理由なのですが・・・
説明を聞いていて、すごいなぁ?って、感じました。
山奥の過疎地だから、地元に市場がないので東京に進出し、県内で米が入手できないので、近隣地区から入手されたとのこと。
また杜氏さんがいないので、初めは社員4人で試行錯誤しながら、

「自分のやりたい酒」
「自分の作りたい酒」

を目指して、作っていかれたそうです。
過去10年間売れなかった商品を売れなかった取引先を通して、売れなかったお客様に一生懸命売る努力をしても売れないわけですから・・・

商品を、お客様を、売り方を変えないと自分が変えられてしまう

やはり過去のしがらみや経験で変えられないことが多いのですが、桜井社長は、宅急便の出現、コピー機、ワープロの低下価格化、お酒のディスカウンストアの出現やスーパーに酒販売免許がおりたりした経済背景を考えて・・・

「杜氏個人の技術ではなく、システムによる酒作り」
「頑張る良い酒ではなく、良い酒の出来る酒造システム」

を目指されたそうです。
そこで販売ルートも、既存の市場にこだわらず、売れる酒屋さんだけに販売される。また製造と小売りの垣根を越えて、常にマーケットの中心を攻める販売方法に変えられたそうです。

日本酒の市場は変わらず縮んでいるそうですが、縮んでいると言うことは、市場が変化しようとしている。そんな時、「負け組にはチャンス」の時である。

日本酒は、日本の歴史と文化により洗練された素晴らしいお酒であるが、根本的な変革は、不得意の分野である。なぜかと言うと、日本酒は細部の手法とその研磨にこだわる日本的な弱点を持っている。
伝統の「手法」と言う考え方は、原点に通じるが、ほんとうは日本の伝統の手法などはなく、杜氏個人の能力とのこと。

そんな古来からのしきたりなどを意識してお酒作りをしていないので、お年寄りからは「今の若者は・・・」と言われるが、逆に「今の年よりは・・・」と言いたいとのことでした。
当社でもそうですが、起業した3年前は、私自身、会社でお世話になっているお客様の満足を充足させるためにガチャガチャ・・・口やかましく、若いメンバーに言っていました。
でも、今は、よく考えると言っていないなぁ?

桜井社長も言っておられましたが、「今の若者は、ほんとうにまじめ」なんです。コツコツ業務をこなしていく。
当社でも、逆にそれ以上の年の方の動きの指示や指導の仕方が難しい。
負け組といわれた旭酒造さんの初期の頃と同じで・・・

負けを切り返そうと工夫しない。」
「ピンチをチャンスに変えれない。」

でも、きっと若いメンバーに刺激されて、年配の方が頑張れば、当社も年齢バランスのもっといい会社になるのではと楽しみにしています。
これは、桜井社長も社員の戦力化で言われていましたが・・・

「社員は、育てていくものではなく、自分から育っていくもの」
「自分で必要な知識を取得したり、業務の工夫したりするもの」

それはきっとどこの会社でもそうだと思いますが、そんな方しか生き残れないのではないか? と思います。

もういっぺんやってみよう!!
人生には何度でもやり直すチャンスがあるのですから・・・
それを獲得するか? は、本人次第です。

今日も長々とお話しにお付き合いいただきありがとうございました。

最後に・・・山田錦を生産されている農家さんが読まれていれば・・・
桜井社長が、山田錦をもっと必要にされていたので・・・
連絡してあげて下さい。