「ハゲタカ」に学ぶ経営と交渉術 | 産創館 真山仁セミナー

今日は、午後から大阪産業創造館で行われた 小説 「ハゲタカ」 で有名な真山仁さんの海外ビジネス強化セミナーに参加してきました。
セミナーを受けるまでは、小説内容がけっこう経済バトル的な内容が多いので、性格の堅い方かな? と思っていたのですが、気さくな楽しい方でした。

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わかりやすく噛み砕いた言葉で、お話しを熱く語っていただき、楽しいセミナーでした。その熱さが、元気になる素でした。

セミナーのスタートは、「取材術!!」
ハゲタカの小説を書くにあたって、100人くらいの方に、取材されたそうです。もちろん中には、取材の難しい人もいる。

● 取材は、最初の10分が勝負!!

この人、信用できるといかに思わせるか?
取材する時に、高飛車で、上目線の姿勢で行くと当然、相手も構えてしまうので、うまくいきません。丁重な紳士的な態度で、低姿勢でお会いするのが大切で、L型で聞くのが、取材でお話を進めやすい形だとお聞きしました。ただ取材する時に、自分のカードを初めから開くのはダメで、まず雰囲気を作って聞いていくのが、大切だと言われていました。

● でも海外の取材は、違うよ!!

日本人は、単一言語、単一文化だから、話しの前提、話せばわかりあえる同一性があります。でも海外で、交渉したり、取材する場合は、

「交渉カードを相手に応じてどう出すか?」

考える必要があるということです。
たとえば中国いうのは、メンツの国、どちらかというとアメリカ的な面があって、多民族、多宗教国家で、言わなくてもわかっているだろうという交渉の仕方が通用しない。特に、日本人は、うまく相手のステージに乗せられてしまう。

日本には、敗者を美化してたたえる文化がある。

日本人は、そんな道徳観があるので、相手のルール、フィールド、ステージの上に立ってしまったと認識した時に、グローバルと言えば、思考回路がストップしてしまう。

「ゆずっていいカード」「ゆずれないカード」をしっかり持たなければいけない。 言葉をあいまいにせず 「わからない」とはっきり言えるか?

これは、海外だけではなく、日頃の社内でも打ち合わせ、クライアント先でも打ち合わせ、そして海外での話しにおいて、しっかり持って交渉にのぞまなければならない。

● Greed is good!!

リーマンショックの時に、真山さんが取材された際に、アメリカ人にリーマンショックのいことを聞いたら 「負けたやつが悪い」 という話しが多かったそうです。
日本人には、「かわいそう」「これからどうするんだろう」などの同情的な敗者をたたえる文化があるけど、アメリカ人はばっさり!!

負けたやつが悪い!!

自分の欲望を押し通し、そしてダメなやつは排除する。失敗した人を押しのけて前に前に進む・・・ だから発展する。
新陳代謝こそアメリカ文化だと言われていました。

「人間は、数字ではなく、欲望で動く」

特に、大阪の人は、うまく巻き込まれたようで、相手を巻き込みながら、相手のふところに飛び込んでいく。ビジネスにとってたいせつなのは 「笑い」
自分の考えをオープンにして、アイデンティティを持って行く

ほんとうに熱い話だったので、時間があっという間に過ぎてしましたが、真山さんから教わった元気の素は・・・

●自分の考えをしっかり持って、そもそも自分はこういう人間だというプライドをしっかり持つ。
●Greed is good!!-数字でなく、欲望で動く。ビジネスは善悪ではなく、勝ち負けだ-
●大阪文化をしっかり携えて歩んでいくこと。

そんなことを学びました。

スパイラルって本にこんな言葉があります。

●儲けてなんぼ、笑ろてもろて、なんぼ
●1%の閃きがないのやったら、99%の努力なんぞ無駄やっちゅう意味や
●カネは毒にもクスリにもなる

楽しいセミナーでした。
中小企業というより小企業の社長として、改めて「聞く」「話す」ことがわかったように思います。

真山さん、産創館のスタッフのみなさんありがとうございました。