京都祇園・建仁寺は、禅宗の発祥地って、ご存知ですか?

外は、台風11号の影響で、雨がすごく降っています。
さっきから雨がかなり降っていると思ったら、急にスマホから急傾斜の場所に家が建っておられる方は、避難準備して下さいなる緊急メッセージが届きました。これにはさすがに驚きました。

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話しは、今日のテーマの 「建仁寺」 の話しに戻ります。
この建仁寺は、栄西禅師によって、鎌倉時代の建仁2年 (1202年)に開かれた臨済宗建仁寺の大本山です。この建仁寺の寺名のいわれは、いたって簡単で、「建仁」 という元号の時代に創建されたので、元号をそのまま寺の名前にされたのが始まり で、建仁寺以前では、比叡山の延暦寺が、元号を寺名にされたケースで、延暦7年 (788年)に創建されたそうです。
栄西禅師は、日本に初めて禅をもたらした人であり、中国から茶種を持ち帰って、お茶を飲む習慣を広めた茶祖でもあるようです。

創建当時は、天台宗・密教・禅宗の三宗から学べるお寺だったようdせうが、正元元年(1259年) 南宋から渡来した禅僧・蘭渓道隆が11代目の住職として住持してからは禅の作法や規則が強化され、「禅宗の道場」 となったようです。

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入口の本坊から入っていって、拝観料を支払うと・・・

「寺の中、写真撮影すべてOKですので、ご自由にお取りください」

と言われました。通常は、拝観料を支払ってから、「ここから先は、撮影禁止です」 というのが普通なのですが、驚きました。
画像の有名な 「風神雷神図屏風」 は、入ってすぐの部屋にありました。外人の方も喜んで、風神雷神図屏風を背景に、家族で写真を撮ったりされていました。 この屏風は、俵屋宗達の最高傑作といわれています。もちろん本物ではなく、高精細複製画なので、撮影もOKなのでしょう。
また 海北友松筆・山水図襖 もレプリカなので、写真が撮れます。これは、こうやって、ブログを書いたりするものからすれば、記念にもなるし、ブログにも挿入できるので、うれしいことです。

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この襖絵の部屋の前には、きれいな枯山水の庭が広がっていて、しばらく座って、じっと見ていると、こころが穏やかに和んできます。

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そして法堂に行きます。建仁寺の法堂は、「粘華堂」 とも呼ばれています。この粘華堂のいわれは、「粘華微笑(ねんげみしょう)」 という禅語からきています。
「粘華」は花を一枚ひねる という意味で、「微笑」はにこりと笑う という意味だそうです。お釈迦様が、大衆に説法をしている時に、一輪の花をひねって、にこりと微笑まれたそうです。
大衆はその意味を理解できなかったのですが、お釈迦様の十大弟子の一人・摩訶迦葉(まかかしょう)だけがその意味を理解して、にこりと微笑みを返したそうです。
これは 「以心伝心」 を意味することで、言葉を使わずお互いが理解し合う。 仏法は言葉だけでなく、感覚的なものでお互いのこころとこころが理解しあって、初めて理解でき、伝わるということです。

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法堂には、本尊である釈迦如来様と脇侍に、お釈迦様の十大弟子のうち2人、摩訶迦葉と阿難陀(あなんだ)が安置されています。
天井には、小泉順作氏が、2002年に建仁寺の創立800年を記念して描いた 「双龍図」 が広がっています。
普通は、一匹だけ描かれるのが多いのですが、この天井の龍は、「阿吽の龍」 になっていました。

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おそらく生で見られれば、迫力に驚かれるのではないか? と思います。ぜひおすすめです。
法堂から本坊に戻ってきて、中庭の 「潮音庭」 を見て座っているとのんびりできます。外の気温は高いのですが、部屋の中は、ひんやりした感じです。

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そして 「○△□乃庭」 もあります。庭の中に、「○」「△」「□」の形を見つけることができます。その意味は、この単純な三つの図形が宇宙の根源的形態を示すとか?

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密教の六大思想 (地水火風空識)を、「○」=水、「△」=火、「□」=地
で象徴したものと言われているそうです。

また建仁寺では、曹洞宗の開祖、道元も六年間修行を積んだ寺と言うこともあり、境内に道元の足跡も残されています。
建仁寺は、お茶屋、割烹、料亭が立ち並ぶ、祇園のそばにあり、一度、立ち寄られることをおすすめします。

●建仁寺ホームページ
http://www.kenninji.jp/

今日も長々とお話しにお付き合いいただき、ありがとうございました。
パワスポ社長_感謝