よくするヒントは現場にある!!

こんにちは・・・ アンディーンノア社長 伊藤です。

先週の日本経済新聞の1面の特集で、「革新力」と言う特集記事が日曜日まで毎日掲載されていました。考えさせられたことをお話ししていきたいと思います。

データより現場力

7月9日の「革新力」は、セブン&アイ・ホールディングスの鈴木会長でした。私も小売業に勤務していたので、「イトーヨーカドー関連」、「業務改革」、「鈴木会長自身の考え方・運営」に関する書籍をよく読ませていただき、参考にし、実務で参考にしました。

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変化の時はやり方さえ変えればチャンスですよ。

「今も変化がある。例えば消費増税後のお客様の反応。消費税導入時と5%への引き上げ時はディスカウント店が歓迎されたけど、今回は違う。増税の反動で安いものが望まれるのは従来の考え方。今のお客様は明らかに 「質」 を求めている。と掲載されていました。

確かに、セブンプレミアムや少し高いセブンゴールドを売場でフェースを拡大展開しているので売れているのかもしれません。ただ今回消費税が8%に上がった事で、消費の二極化がさらに進んだと感じます。

マスコミ報道に左右されない!!

バーゲン時期と言うこともありますが、各社、売場で安さの訴求が強くなってきています。
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安さの訴求が強くなってきているということは、売上確保が難しいのでお客様の消費意欲を上げるために安さ訴求を強化しているのではないでしょうか? 
消費税が上がった当初は買い控えのため一時的に売上が伸び悩み、
7月には景気は持ち直すような報道がされていました。一握りの大手企業は、給与が上がったという報道をされ、景気が良くなったような報道が多かったのですが、消費増税の影響は確かにあるが、それほど大きな影響はないと報道されているような動きと真逆な感じを現場で感じていました。

大手二社は売れているかもしれないが、中小スーパーは苦しんでいる・・・と感じます。

7月に入り、大手でも安さの訴求が強化され、所得が向上するわけでもなく、消費増税がボディーブローのように、さらに効いてきているように感じます。


 僕は他の店を見て歩くなんてしない。         by セブン&アイホールディングス鈴木会長

「今は人気商品もパッと消える。昔は売れている店を参考にしてもよかったけど今は見ても仕方がない。それだけ変化が激しい。」と掲載されていました。
セブンプレミアム、セブンゴールドの商品は、常に改良を加えて、お客様によりよいものを提供するよう努めていることがテレビの放送でも紹介されていました。お客様が今日、いいと思っていた商品が、明日もいいと評価されるか?わからない・・・それだけ商品のライフサイクルが短くなっているし、お客様の求めるものは変わり続けるので、企業努力で改廃されているのは、すごいなぁ?と感じます。だからセブンプレミアム、セブンゴールドは、根強い人気があるのでしょう。

今、何が売れているのか?知っているのは、品出しをされている現場の方です。

悪い習慣と言えば、売場を見て歩いていて、昨年と商環境が違うのに、ほぼ同時期に、同じ売場が展開される事である。昨年、売れていないのにどうしてと感じるのですが・・・ そういう企画を決めるのは、本部機能であるわけですから、鈴木会長が「常に革新し続けないと成長できない」ことに共感します。
ただ、そういう視点を養うためには、いろいろな芸術作品を見て、これはいいという基準が出来るように、ベースが出来るまでは、自分がお客様になったら、こんな売場を作るという目をいろいろな売場を見て、養う必要があると感じます。
私が、年末の短期間の迎春器市の売場で、1000万の売上を作れ、かつ見切りロスを最低に抑えられたのも、やはり売場で売れている商品をさらに売り込むために、正月のおせち料理を盛り付けたイメージできるPOPをつけたりしました。
また売筋商品を追ったので、見切りロスを抑え、利益が確保できました。鈴木会長の言われるように、「POSデータは、結果でしかない」ので、参考にはしませんでした。今、話題になっているビッグデータもあくまで結果でしかない。

品出しをしていれば、売れている商品は、自然とわかります。 
本部の仕入バイヤーや企画を立てる方は、全項目でお話ししたように、昨年と同じような企画を展開しても、鈴木会長の言葉で 「担当はこの味は去年はよく売れたという。ちょっと待て、去年と今年は違うよと。」 ということです。やはり本部の方は、お客様の求めるモノは変わり続けていることを常に想定して現場を考えなければならない。


ヒントは現場にある!!

  1. ウインドーショッピングしながら売場を見ると参考になることがきっと見つかります。
  2. 他社の売り込んでいる商品を見て、自分の売場でその商品がどうなっているか?見てみよう。
  3. 今年売れている商品は、なぜ売れているのか?メモしておこう。
    きっと来年に活用できる。ただ要らないモノは、一過性の物で処理しよう。
  4. 販促ツールのデザインも売場に立って見た時に、お客様に気持ちが伝わるか? 以前、お話ししたように、たくさんつければいいというものではない。効果を考えて、ベースの色、フォント、コピーなどを考えれば、きっといいものができる。

鈴木会長のお話しの記事だったので、小売業の観点からお話しをしてきました。ただ、こんな時代ですから、会社として仮説を立て、試行錯誤しながら、新しいコトに取り組んでいければいい。
やはり一番お客様を知っているのは、お店の品出しをしている方同様、クライアント先で、話しを聞いている現場であり、現場を知り、意見を聞くコトにより革新が進んでいくと感じます。
また会社を改善していくコトも、すべてヒントは現場にあると感じます。

今日も長々とお話ししてきましたが、お付き合いありがとうございました。