母の日『体験ギフト』は、売り切る仕掛けにつながるか?

母の日が週末に近づいてきました。
お店では、どこもカーネーションのオブジェをつけて演出している。

最近、母の日を目の前にしてマスメディアで良く紹介されているのが

『体験型ギフト』!!

がよく売れているそうです。

体験ギフトの記事には、決まって前置きに・・・

『モノ』から『コト』への消費の流れ

って、言葉の尾びれがついてくる。
いかにも「体験型ギフト」がコト消費のような言い回しだが、果たしてそうだろうか?

こんにちは!! 売り切る売場仕掛人 伊藤 匠です。

●観光地でも、母の日に関係ないが・・・

〇〇体験教室

という立て看板、告知POPなどが並ぶのをよく見かける。
母の日「体験ギフト」の売り切る仕掛けについて、ブログにまとめてみました。

母の日企画で「落語鑑賞会」「クラシック音楽鑑賞」など食事と合わせて、体験ギフトとして販売されているようです。

●新聞を読んでいると・・・

フラワーギフト販売の「花キューピット」では、
昨年からエステ券、今年からは食事券、宿泊券も加え、花束といっしょに体験ギフトとして販売しているそうだ。
エステ券セットで、単価が14,000円~20,000円くらいでよく売れているそうです。

こんな体験ギフトを、マスメディアでは「コト消費」だと紹介しているが、果たしてそうだろうか?

●売り切る仕掛け的観点から考えれば・・・

「体験ギフト」「体験教室」は、『モノ』としか考えられない。

それはなぜか? というと・・・

・エステ体験
・東京湾クルーズ体験
・落語鑑賞
・クラッシック音楽鑑賞 などなど

いかにもそんなことを楽しむように聞こえるが、
・お花を売るために「エステ」
・商品名+東京湾クルーズ体験、落語鑑賞
という、販促ツールを見る限りでは、スペックを売っているようにしか見えない。

昨年売れたから、今年はさらに広がっているように、昨年売れた企画は、今年はどこも取り組んでいるわけです。

それなのに、たとえば・・・

「母の日クルーズギフト」

だけであれば、船の写真と料理の写真だけでは、お客様には伝わらず
けっきょくお客様は

「安いところで買えばいいや」!!

って、なってしまうわけです。
この時点でわかっていただけるか? わかりませんが・・・

体験ギフトも価格で選ぶ 「モノ」 になっている。

「体験」を楽しむのではなく、スペックの内容を見て、価格と擦り合わせている(笑)

だから導入当初は、売り切る仕掛けだったものが
モノマネ企業が増えて、飽和状態になって、価格競争につながる。価格競争になると、スペックしか伝えないようになる。

その繰り返しーー!!
「デフレ」からの脱却より、「コモディティからの脱却」を目指すべき

そのために

販促ツールには、乗る船とか? 料理とか?
そんな告知を販促ツールでする必要はないので・・・

●この体験ギフトをお母さんにプレゼントしたら・・・

・どんな楽しみがあるのか?
・どんな思い出につながるのか?

そんなことをお届けするギフトにしたいなぁーー?!
ギフトを送ったおかあさんが喜んでいる姿が見えるような。

そんな仕掛けが売り切ることにつながる。
これはお正月の福袋の体験ギフトでも同じ。
体験と言う「モノ」ではなく、「楽しさ」をお届けする。
新聞を読みながら、そんなことを感じました。

記事を読みながら、博報堂買物研究所の方が

体験ギフトを「消えモノ消費」

って表現してた。

さすがだなぁーー!! って感じた。(笑)

最後までブログを読んでいただきありがとうございます。