土曜日にフラッと買い物に行ったら、以前、ブログでお話した熟成牛肉が、別のスーパーの売場に並んでいました。ただ、そのお店の売場は、パッケージに「熟成牛肉」とラベルが貼ってあるだけでした。
きっとこの商品を、この売場で、私のように話題性だけで買っていったお客さまは、私のように失敗するんだろうな!! って感じました。
私もテレビや新聞の報道で「熟成牛肉」レストランなどが、話題になっており、ついつい話題性で買ってしまいましたが、初めに買った時は、料理の仕方がまずくカチカチで、値段の割においしくないと感じました。
そんな経験を過去のブログに記していました。
●熟成牛肉購入して、焼き方失敗の巻? (2015年1月21日)
https://itoh.undine-noah.com/?p=1177
そこでふと考えました。
私も買って、何も考えず、この熟成牛肉を普通のステーキと同じように焼いたのですが・・・テレビで、報道されるほど、おいしくなく、どこが、おいしいんだろう? って感じたのが、初めの感想です。
「なぜ、この肉が話題になっているんだろう?」
「この肉屋の肉がB品なので、おいしくないんだ!!」
この売場では、きっとそんなお客さまが出るんだろうな? って感じました。最近は、熟成ブームなのか? 「熟成まぐろ」 なるものも出てきています。
せっかく買っていただいたのですから、おいしく味わってもらう情報を流さないと、物珍しさと話題性で、きっと売れたとは思いますが、また展開した時のリピーターが少ないだろうと思います。
なぜか? というと、そのスーパーは、シニア層のお客さまが多く、ニューサーティといわれる層のお客さまが少ないからです。
この熟成牛肉は、
「牛肉の厚みによりますが。フライパンに油を引いて、煙が立ち始めたら、ふたをして強火で30秒くらい焼いて、火を弱火にして30秒焼きます。肉を裏返して、また強火で30秒、そして弱火で30秒焼いて、計2分くらい焼きます。
そしてあらかじめ温めておいたお皿にステーキ肉をのせて、アルミホイルなどを使って、ふたをして3分くらい蒸らします。」
そうするとミディアムレアの状態で、おいしくいただけるのです。
そんなレシピ告知が、売場にないと買われたお客さまは 「どうでしょうか?」 熟成牛肉・・・ アメリカでは、人気してるって聞くけど、「いまいち」 ってことになりかねません。
せっかく単価の高い商品を販売するのに、売場告知が出来ていなければ、もったいない話だと感じました。
「売場は、お客さまに商品のおいしさ、良さが通じないとダメ」
だって、商品はあふれかえっているのが現状で、同じような商品を売っている店は、山ほどあるのですから・・・
この売場を作る担当者の姿を見ていると、かなり力を入れて作っていました。 ただ、画像のように売場に「品名」「プライス」だけのプライスPOPが、付いているだけでは、買うというモチベーションを上げることにはなりません。
また商品のラベルを見ないと、熟成牛肉とわからない売場なのですから。
売場には・・・
「肉を食べた時のおいしさ」
「熟成前の肉に比べて、アミノ酸量が増えている・・・」
などの、情報やお客さまに思いを伝えるコピーと簡単なレシピがないとせっかくの商品も残念な結果に終わりかねません。
そんな情報が売場にあれば、お客さまもおいしく味わえて、いいのにと感じました。
そんな積み重ねが、「売場のファン」作り につながるものです。
きっとこの販売した担当者も、この熟成牛肉を料理して、食べたことがないのではないか? と感じました。
まず、新しい食材の商品は、自分が食べて味わってみる。家庭用品などの商品であれば、使って、便利さや良さがわからないと・・・ 売場は作れないし、お客さまには思いは通じないのです。
けっきょくは、売場で、お客さまに思いが伝わらないと売上にはつながらないのです。 だから、お客さまには、値段で、商品を販売するビジネスしかできないのです。イコール商品プライスだけの売場で、お客さまも買物していてもおもしろくないと思います。
プライス訴求だけでない楽しい売場を作って・・・
「お客さまといい関係を図っていってほしいものです。」
今日も長々とお付き合いいただきてありがとうございました。