夏越の祓の「水無月」って、和菓子は、なぜ三角形なの?

今週で、6月も終わりですね。
6月30日ごろに、日本各地の神社で、半年分のケガレを落とし、今年後半の半年の健康と厄除けを祈願する行事があります。これを 夏越の祓(なごしのはらえ) といいます。
奈良県桜井市の大神神社でも、「夏越祭」ということで、6月30日〜7月5日まで、茅の輪を設置して、展開されるそうです。

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土曜日に、仕事で大神神社の近くを通りかかったので、大神神社に立ち寄りました。大神神社は、私のfacebookでも何度も登場していますが、日本最古の神社といわれ、本殿を持たず、三輪山そのものをご神体としています。画像の二の鳥居の前、かなり離れたところに大きな大きな大鳥居があります。
二の鳥居で一礼して、鳥居をくぐっていくと、両側を原始林に囲まれた道を歩いて行きます。この道を、歩いていくと、空気もひんやりしていて、植物で空気が浄化され、澄んでいますので、ほんとうに気持ちよくなります。
ふと考えてみると、出雲大社、下鴨神社などは、このような道が、あるなぁ? と感じました。歩いているだけで、煩悩から解放されるような感じです。

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歩き進んでいくと、拝殿が見えてきます。
歩んでいくと、鳥居の向こう拝殿の前に、大きな茅の輪が設置されているのが見えました。
よく考えれば、昨年も同時期くらいに、大神神社に参拝させていただいたような・・・ ?
この茅の輪について、神社の説明看板には、「日々の生活の中で、知らず知らずのうちに心身についた罪ケガレを、茅の輪をくぐることにより、祓い清め、無病息災を祈る神事です。『三輪大明神縁起』に『杉、松、榊の三木は神霊の宿り給う霊木である』と記されています。故実に因んで、三霊木をかかげた茅の輪をかかげた茅の輪くぐりをご祈念して下さい。」 と説明されていました。
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夏越の祓には、3つの心身を清めて厄落とし、そして健康で、今年の後半戦に向かう方法がありましたので、ご紹介しておきます。

 

1. 茅の輪くぐり

この茅の輪くぐりの行われる6月の「夏越の祓」そして年末には「年末の祓」があります。この二つは、対になる行事のようで、心身を清めて、お盆、そして新年を迎えるためのモノで、大切な節目です。
厄落としの方法として 「茅の輪くぐり」 が行われてきたそうです。
この茅の輪くぐりは、8の字を書くようにそれぞれの輪をくぐり抜けます。

2. 人形(ひとがた)を流して厄落とし

神社のお守りなどを授けていただけるところに、一緒に置いてあるのですが、 人形とは何? って感じると思いますが、人の形を模した紙の形代(かたしろ)のこと です。この人形に自分の名前や年齢を書き、その書いた人形でカラダを撫でたりして、人形に罪やケガレを移し、身代わりとして神社に納めます。神社では、人形を川に流したり、篝火を焚いたりします。 火や水を使う神事で清め、厄を落とします。

3. 「水無月」を食べて厄落とし

買物で、和菓子コーナーに行くと、6月中旬くらいから、「水無月」という京都の和菓子が広がっています。
この水無月について調べてみると、昔は、冷房も冷蔵庫もなく、蒸し暑くなる7月は、しばしば病気が流行りました。暑さで、体力も消耗するので、甘く食べやすいお菓子でエネルギーを補給し、厄祓いをしていたようです。
この水無月という和菓子は、ういろうの上に、邪気を祓うあずきがのった三角形のお菓子です。 この三角形は、削りたての氷 を表しているそうです。
昔、宮中では旧暦の6月1日に「氷の節句」が行われていたそうです。冬にできた氷を 山間の氷室 (ひむろ) に貯蔵しておき、そこから 取り寄せた氷を口にして、夏を健康に過ごせるよう祈る という行事があったそうです。
ただ庶民にとっては、 氷は高嶺の花。
そこで 氷をかたどった三角形の生地に厄除けの小豆を散らしたお菓子が作られたそうです。 それが水無月です。
水無月は、昔の庶民の氷へのあこがれからできたもの だったのです。

今日も長々とお付き合いいただきありがとうございました。
6月30日は、水無月で厄祓いして、後半戦に臨みたいものです。

パワスポ社長_感謝