この映画もテアトル梅田で、現在、上映中の映画です。
映画館の中に置かれているリーフレットを見て、この映画も面白そうだなぁ?って・・・ これらのリーフレットのキャッチコピーとデザインがどれも、お客さまに映画をススメルいいツールになっているなぁ?
それと舞台が、現在、興味津々のニューヨーク!!
って思ったので、夜の上映でしたが、時間の調整が出来たので見に行きました- (^^)
映画は、やっぱりよかった-!! ただ、夜の上映を見たので、ソール・ライターのもごもご喋っている言葉が、ここちよい眠気を引き寄せました。ただ先にお伝えしなければいけないのは、翻訳家の柴田さんがリーフレットに書かれているように
「この映画には、ものすごく盛り上がる感動的な場面もないし、涙なしでは見られないような派手に胸を打つシーンもないし、愛の素晴らしさを朗々と謳い上げるような展開もないということです。」
でもびっくりするくらいたくさんの方が、見に来られていました。
● 写真家ソール・ライター 急がない人生で見つけた13のこと 公式サイト
予告編に写っている猫背のおじいさんが、もごもご喋っている映画です。でも素敵な写真が紹介されます。
映画館で、配布されているこの映画のリーフレットのコピー
「幸福は人生の要じゃない、それ以外のすべてが人生なんだ。」
を見て、この映画見てみたいなぁ? って思いました。
この映画・・・ドキュメンタリーとも知らず、写真家ソール・ライターという人も知らなったので、映画が始まると、予告編のようにもごもごとおじいちゃんが話し始める。
これを見て聞いていると、子守唄のように聞こえてきて、いきなり睡魔に襲われてしまった。でも、うとうとしながら見ているとソール・ライターが撮った写真が紹介された映像が出てきた。
パンフレットでも紹介されている写真が、映像に出てきました。
1950年代ということもあり、レトロ感があっていいなぁ? ってのが第一印象。そしてもごもごという話しが続くなか、映画に引き込まれていきました。
そもそも映画を見に行ったものの ソール・ライターという人 を知らなかったので、検索してみると・・・
「ライフ」誌や「ハーパーズバザー」「ヴォーグ」誌などのフォトジャーナリズム誌から有名ファッション誌のグラビアまで、幅広く活躍した写真家で、特にファッションフォトの最前線で活躍したそうです。
そんな活躍ぶりを振り返らず、ソール・ライターは、写真に芸術性より商業性が求められ始めた80年代に表舞台から急に姿を消してしまう。
また濃密な色彩でニューヨークの街角を撮影したカラー写真の先駆者でもあるようです。そして2013年に、残念ながら亡くなられている。
映画で紹介されているのは、50年代のニューヨークの街角で住んでおられる方の日常写真でした。
働いている方や生活感漂う写真であったりするのですが、大胆な構図で、色彩は鮮やかって感じで、いい写真がいっぱいありました。
パンフレットには、映画で紹介された写真が、一部紹介されていて、コンパクトですが、すてきなものです。
映画の中では、ソール・ライターが住む部屋でインタビューされているので、絶えず映像には、捨てられず、あるいは捨てずにいる溢れかえっているモノの数々。それらのひとつひとつが積み重ねられたソール・ライターの歴史なんだなぁ?
映像の中には、「片づけなければ・・・」 と言いながら、片づけられないでいるモノは、きっとソール・ライターが大切にしたものだろうと思います。
「人生で大切なことは、何を手に入れるかじゃない。何をすてるかということだ」
と語り、自分を売り込むことを嫌うということで、名声から距離を置いて生きてきた人生。
親しみすら感じる、もそもそと話して、通りをカメラ片手にとぼとぼと歩くおじいちゃん・・・ そんなソール・ライターの姿っていいですね。
それをドイツのシュタイデル社が再発見し、ソール・ライターの半生を追った・・・キャッチコピーは、、ソール・ライターの残した写真がそんなことを語っているように思います。
この映画のキャッチコピー・・・
映画を見終わってソール・ライターが語る言葉を聞くと、
毎日、幸せを求め、あくせくして一喜一憂しているけど、それ以外の時も、自分の人生の一部なんだ!! ということがわかりました。
「ニューヨーク眺めのいい部屋売ります」のローラーコースターのような日々に通じるような、すべての欲を拾いながら過ごすことより、何かを捨てることも必要なのですね。
映画って、やっぱりおもしろいですね \(^^)/