ブランディング、マーケティングではなく『 伝わったか?』

こんにちは~ ♬
売り切る売場仕掛人 匠(たくちゃん)です。

先週、僕の母校の近畿大学の世耕石弘さんのセミナーが大阪産業創造館であった。テーマは「 知と汗と涙の近大流コミュニケーション戦略 ~近畿大学の広報経営の舞台裏~ 」というテーマでとても勉強になりました。

話しの内容は・・・
18歳人口低下に伴い、大学存続の危機を迎えている中で、どんな戦略を取っていくか? そんなお話しを楽しく受講できました。
大学のことだけでなく、普通の中小企業にも当てはまる。
すぐに活用できる内容でした。

● 最後にお話しになられた チャールズ・ダーウィンの言葉

この世に生き残る生き物は、
最も力の強いものか?
そうではない
最も頭のいいものか?
そうでない

それは変化に対応できる生き物だ!!

ダーウィンの言葉が今もって輝いているのはすごい。
まさに現在の環境にピッタリな言葉。
日頃、いろいろな人のお話しを聞く機会が多い。

「どうしたらいいか?」

って相談がたいはんで、

「自分はこうしていこうと思うんだけど、どう?」

と自分から切り開いていこうという人は、一握り。

近鉄なんば駅についている看板。毎朝、出勤時に見ています(笑)

大学にとって18歳人口の減少は痛い現実だ。
1992年 205万人をピークに
2018年 118万人
2031年   99万人
2040年   80万人
とさらに減少の一途を示している。

また18歳の方の選択肢も増えている。
大学進学だけでなく、専門学校、留学、就職・・・
いろいろな選択肢がある。

他の大学は、18歳人口減少と同じような推移をして
志願者が集まらない時代に、大学内の古い慣習をぶち破って
18歳の志願者予定の人に、大学の情報を届けるために
取り組まれたコミュニケーション戦略が勉強になった。

世耕石弘さんは「近大革命」という本も執筆され、購入して読ませていただいた。広報戦略などとても勉強になった。
そんな経緯もあり、生の声で説明を聞きたいと思い、参加した。

近大は、18歳人口減少の中、
2014年から2017年まで志願者数を伸ばし続け、NO.1を勝ち取られた。特に2017年度は、14万6000人と伸びる。

古い慣習がこり固まっている大学と言う環境の中で、
常識と思われるているコトを覆すような非常識なコトに取り組み。でもそれが功を奏している。

昔の非常識が、今は常識!!

会社の業務でもそうだ!!
これは常識だからという言葉をスタッフが使う。
そんな言葉を聞いた時に、常識って・・・誰が決めたんだ!!
ってコト。

・仕事がやりやすくなる
・お客様に喜んでいただける

そんな壁は、どんどん撤廃するべきだ!!

近大がどんどん評価が上がっていったのも常識を打ち破っていったから・・・
たとえば、2009年から実施していたネット出願を14年の入試で、「完全ネット出願」に変更した。
僕も大学受験の時、けっこう願書を書きました。
これってすごく面倒くさくて、文字が雑になったりするものですが、それがネットで出来ると思っただけで、楽になったんだなぁ~ って思います。
大学側の受付システムもかなり改善されたではないでしょうか?

この打ち出し方がうまい。
当時、環境問題に対する関心が強かったので、

・ペーパーレスでエコロジー
・ネットで出願すると検定料を3,000円割り引くので
 割引でエコノミー

『 エコ出願 』!!

ほんと告知がうまい。
受験生へのアプローチも
「近大への願書請求はしないでください」
「受験生よ、インターネットを駆使するのだ」
「カミだのみの受験はもうやめだ」
大阪の大学らしく面白さを追求されていった。

それが近大の「マグロ大学」などのキャッチコピーが優れている面白い広告につながっている。

近大の広告は、ブランドを構築するものでもなく、マーケティング戦略を使っているわけでもない。

● 要は・・・

「伝えた」ではなく「伝わったか?」

を大切にして、受験生、親御さん、高等学校とコミュニケーションを図ることに重きを置いている。

この話しを聞いて
これは大学と言う特別な世界だからという問題だけでなく
普通の中小企業、個人店でも活用して生かせる事例だなぁー
って感じた。

● 規模の小さい会社ほど、

・昔から持っている常識
・業界の常識
・お世話になっている会社から押し付けられるルール

にがんじがらめになっていることもある。
それを乗り越え、改善することを考えていくと、素晴らしい会社になっていくように感じた。また「 近大革命 」を読み直してみようと思う。

暑い日々が続きます。
みなさんに笑顔があふれる一日でありますように・・・ ♬