先日、テレビを見ていたら、日本の水族館からラッコがいなくなるかもしれないというニュースをしていて、驚きました。
動物園や水族館が好きな私からすれば、やはりスターがいなくなるのは、寂しいものです。今日は、そんなニュースを見たので、記しておこうと思います。
水族館・動物園とも、野生動物の数が減少していく中、保護のため、輸入ストップが行われ、現在、国内にいるラッコたちも高齢化が進み、飼育数が、年々低下している現状を知り、驚きました。
日本動物水族館協会のまとめでは、ラッコはピーク時の19994年には、全国28施設で計122頭が飼育されていたそうです。現在は、27頭くらいのようですが、うち9頭は15歳以上の高齢とのことで、高齢化が進んでいます。
なぜ、こうなってしまったか? というと、輸入が途絶えてしまっていることが主要因とあげられています。国内で飼育されているラッコのほとんどは、アラスカ・アリューシャン列島生まれです。ラッコは、ワシントン条約で国際商取引が規制され、90年代後半ごろからアメリカ政府が輸出を許可しなくなったようです。これは、もともと個体数が少なく、絶滅の恐れがあったラッコを保護する目的で、このような状況になっています。
またラッコは、ストレスに弱く、輸送上で興奮したりするとショックを起こして、死んでしまうので、リスクがあるようです。
1998年10月には、いしかわ動物園、須磨海浜水族園、かごしま水族館がアメリカからラッコを6頭輸入し、そのうち2頭が輸送によるストレスなどで到着後、死亡しているそうです。
同じことが動物園でも起こっていて、全国の動物園の動物が高齢化して、ラッコと同じように、野生動物の取引が規制され、価格が高騰しているので、輸入が困難になっているようです。
またメディアでもよく流れているのですが、国内で繁殖させるために、ゾウ、カバ、シロクマなどの人気動物を他の動物園に移動させようとすると「お客さまを集客できない」という問題があるようで、動物園も現状、存続の岐路にたたされているようです。
アフリカゾウ が最盛期には、全国の動物園では68頭いましたが、2010年には46頭、2030年には7頭 まで減ると予測されています。また ゴリラ の場合は、最盛期が50頭、それが 2030年には6頭、 キリン は234頭ですが、2030年には133頭 まで減ってしまうと予測されています。ほんとうに残念なことです。
札幌市営の円山動物園では、2007年にアジアゾウの「花子」が推定60歳で死んで以来、ゾウ舎は、空のままだそうです。園には、「ゾウがいないと寂しい」との声が寄せられ、2012年には、ゾウの飼育を求める約3万人の署名が市長に提出されたそうです。
市は、ミャンマー政府と2年がかりで交渉し、「外交関係樹立60周年」の記念として雄1頭、雌3頭の計4頭を他の動物との交換で譲り受けることができ、2018年秋に見られるようです。
これって思うのですが・・・
1. 日本全体での繁殖計画化
私自身が勝手に思うことなのですが、保護されているような希少野生動物は、取引は厳しく規制され、金銭での売買は禁止されているので、外国の動物園などで繁殖された動物を譲り受けるしかないのが現状だと思います。
そして日本のどこかの動物園を、国関係組織、主導の繁殖飼育するための設備を設定して、活用するしかないと思います。
現状では、動物園間での貸し借りを行って、繁殖を行っているいる現状ですが、その移動経費など考えても、バカにならない額だと想像します。
2. 野生動物の数の増加のための応援
地球温暖化や開発などで、野生動物がいる環境が、どんどん狭くなっていく現状の中で、国際的に、もうどんどん行われていると思いますが、動物の保護を含め、環境維持するためにどうするのか?
もっと考える必要があるように思います。
けっこうアフリカやアマゾンでも、近代化に伴い、ジャングルなどが開発対象になり、狭くなっていっているようです。
3. 繁殖技術向上
繁殖が難しいと言われていた「本マグロ」が成功して、商品化されたり、今度は、「うなぎ」の繁殖の研究が進んでいるようです。これだけの技術があるわけですから、ゾウ、ゴリラなどの動物に関しても、このような技術の進展と共に、個体数の増加が出来ないか?
勝手に感じています。
私も動物園や水族館が好きなひとりとして、国内繁殖の技術の向上を期待して、いつまでも動物や魚が楽しめる施設であってほしいと願っています。
今日も長々と話にお付き合いいただきありがとうございました。