また価格競争で苦しむんですか? | 売場を作っちゃう販促アドバイザー

最近、ユニクロが値段見直して、安く販売していくというニュースを皮切りに、またメディアでは、デフレ再燃なる文字が踊り始めた。

ほんの数年前まで苦しんだことなのに、またやるの?

って、疑問に感じます。それしか方法がないのかな?

あるお店で

「あなたのお店でお客さまに自慢できること」

って何ですか? と聞いたら

「値段が安くて、おもしろい商品が多いことかな」

って言われて、びっくり!!
でもいっしょに近くの店を見てもらって、同じ商品の値段を比べてみても、どこもどんぐりの背比べ。
らおは 価格競争ほど、安易で魅力のない政策はない と思います。そんなことをブログにまとめてみました。

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米「オールドネイビー」は

「日本は消費を巡る環境が厳しい」

ということで日本を撤退するようです。
GAPは2012年に低価格市場の拡大を見込んでオールドネイビーを出店したのにもう撤退ということで、日本の市場展開の難しさがクローズアップされたように思います。

同じようなカジュアル衣料店にしまむらやジーユーといったお店があります。しまむらは「裏地あったかパンツ」、ジーユーは「ガウチョパンツ」、「スカンツ」をヒットさせながら、新しいファッショントレンドを確立していっています。

メディアでデフレ告知報道が増えていくと、お店の店頭で目立ってくるタイトルは

「緊急割引」
「お値打ちプライス」
「生活応援プライス」

とか? プライスに関わるタイトル訴求が多くなってきます。
数年前のデフレと言われる当時に、同じ地域の店舗を5社くらいお店を歩いて、プライスを比較してみたことがあります。
どうだったか? というと・・・

「ほぼ同価格でした」

安くしている商品アイテムもほぼ同じで、結論から言えば、

「どこで商品を買ってもいっしょ!!」

ということです。
そりゃ仕入れるメーカーは、同じですから安くするにしても、どこも同じ限界があるわけです。だからある一店舗だけずば抜けて安いわけではなく、どこもいっしょなわけですから、商品を購入するお客さまは、よくご存じなので、最低限しか購入されなくなってしまうわけです。

でもデフレと言いながらも、片や・・・

「普通の値段で、普通に売れていたお店も存在していた」

というのも事実であるわけです。

どこが違うの?

っていうことです。
マーケティング政策の中には、価格政策で差別化するという政策があります。
でも仕入れる値段が、どこもそんなに変わらないわけですから安くするにも限度があるわけです。

毎日、価格とにらめっこして、近隣店舗の価格比較してピリピリしていても楽しくないわけです。
どこも同じことをしているのです。価格競争だなんて、いたちごっこでしかないのです。
価格競争に参加した以上、価格を下げなければなりません。
価格を下げるということは利益確保で苦戦するということです。

● よく勘違いされるのは・・・

お店の幹部の方は「売上確保」だという言葉をよく使います。
でもらおは勤務していた頃からその言葉を否定して、よく怒られました。

「売上確保」じゃなくて「利益確保」

でしょう!! ってことです。
お店では商品仕入れ原価の支払いがあります。
そこから運営経費、人件費を支払うわけですから、価格を安くすれば、目的利益を確保するために

「量」を売らなければなりません。
でも昔のように安くしたからと言って「量」も売れません。

ならどうしたらいいのか?
だから私がお店の方に聞いたように

「あなたのお店でお客さまに誇れる他のお店でしていないような自慢できることは何ですか?」

ってことです。
そこがわかっているお店は、売場を見て比較してもまったく異なります。第一、従業員の方が楽しくやっているので売場を見ても楽しいものです。

ふと数年前に経験して価格競争で苦しんだのに、また同じことをするのかな? と思うと残念ですね。

現に数年前、価格競争に参戦して、敗れた店はいっぱいあるわけです。そんなしんどいことするより、

「あなたのお店のお客さまに誇れる価値」

考えてみませんか?
それが楽しいお店作りをするポイントです。